子供の姿に化けて、酒を買いに来る妖怪。
今なら即NGである。現在は、逆に、子供が大人のふりをして酒を買いに来る時代だ。
舌が短く、言葉は上手に話せない。
「俺だ」と言えずに「あわや」とか「うわや」と言う。「どこから来た」と聞かれると、「かわい」と答えると言う。
以上の事は、水木しげるの著作で読んだ。
思うに、かわうそ自身は、普通の人間に化けたつもりで、ただ、狸や狐ほどには化け方が上手くなかったため、図らずも子供サイズになってしまった、ということかもしれない。自分が上手く化けられていない自覚がない。その不自然さがこの妖怪の怪しさなのかもしれない。AI画像の、不気味の谷にも通じる怖さだ。
彼は今日も酒を買いに来る。昨日はうまく行ったから、今日も売って貰えるぞ。と、疑いも持たずにやって来る。
しかし、柳の下に二匹目の泥鰌は居ないかもしれない。
と言う絵である。