2020-04-26から1日間の記事一覧
白子ぞう ふつうは描かない。先に紹介した『百怪図鑑』の「しょうけら」の焼き直しだとわかっているから。そんな妖怪は実は結構いる。「目一つ坊」と「横目五郎」、「おとろし」と「毛一杯」、「髪切り」と「天狗の裸子」等など。どうしても「描く側」として…
赤がしら 炎のような赤い頭髪を持った姿で描かれた妖怪。目と鼻の間に垂れている、二股になった舌のような部品が何を表しているのかがよくわからない。肌は黒く、長い腕、しわだらけの胴体、ひざの無い足と異様な姿に描かれている。そして不気味に笑っている…
二本足 名前の通りの姿。頭が余計だが。私の勝手な持論だが「名前のままの姿に描かれた妖怪は言葉が先にある」と思っている。「名前と姿に直接的なつながりがない妖怪には伝承がある」とも思う。だからこの妖怪も、すべての解釈は「二本足」という名前にあり…
いが坊 あごにイガを一杯はやした姿で描かれる妖怪。「イガ」と聞いたら栗ぐらいしか思い浮かばない。かと言っていがぐりを描くとあまりにも直球なので栗の花を描き、栗の花の香り(かなりキツイ)がうっすら入った、5月6月の薫風のイメージを描いた。もう少…
胴面 胴体に顔がある、名前もそのままの妖怪。先に登場した「五体面」と違い、顔から手足が生えているのではなく胴体と思しき個所に顔がある。もちろん首から上、頭はついていない。 イメージそのものはかなり古い。紀元前5世紀成立のヘロドトスの「歴史」に…