古今妖怪図鑑

妖怪しか描かず、妖怪を哲学する、妖怪画家のブログ。妖怪しか描きませんし、妖怪の事しか書きません。

118 #朱の盆

 

会津若松に伝わる妖怪。

いくつかの話が残るが、共通点は
真っ赤な顔をした鬼。という所か。

戊辰戦争会津若松では、まさに血戦が行われ、沢山の血が流れたと聞かされた。
家臣の家族の自決、日新館、白虎隊、覆水盆に帰らず。

今や観光地となった鶴ケ城、家老宅であった武家屋敷、山に移築された日新館には、精一杯美化された、悲しい歴史が飾られている。
  明治維新謳歌する傍らでも、まだ収まらない怒りが残っている。町中に戊辰戦争を美化する「無念の記念碑」が紹介されている。「ならぬものは、ならぬものです」街のスローガンも、日新館の思想からとっている。

そんな、会津若松を象徴するかのような妖怪。

羽織の流水紋は、移り行く世界を表す紋様だ。


変わらないのは磐梯山のみ。

そんな考えを一枚にまとめた。