日本でしか確認できていないらしい、「ベルギーの妖怪」で、夜中の歯痛は彼の仕業であると言う。
「もろ首」の項でも書いたような、「1960~70年代の妖怪乱造時代」に産み出されたものであることを指摘されている。
歯痛の妖怪、妖精など、ヨーロッパには普通に居そうにも感じるが、調べた限りは悪魔の仕業としているようである。確かに、古今東西に見られるバイ菌のイメージは、悪魔のそれと似る。
しかし、「殿下」って何なのか。歯痛はいつからそんなに偉くなったのだろうか。誤訳を指摘したネット記事も見たが、具体的にどの単語がそうなったのかを突き止めた人は居ないのかもしれない。私も生粋の日本人。フランス語はおろか、英語すらまともに扱えない。
水木しげる氏の描いた「神経の骸骨」のイメージが強烈すぎて、すっかり定着してしまったが、それを一新したくて「殿下」を前に出した。さらに悪魔の要素を足した。
日本人のベルギー感を出したくて、ベルギーチョコとベルギーワッフルを描き足した。
結果、虫歯菌のイラストとしては、かなりゴージャスなものになった。