古今妖怪図鑑

妖怪しか描かず、妖怪を哲学する、妖怪画家のブログ。妖怪しか描きませんし、妖怪の事しか書きません。

101 #アクロバティックサラサラ

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昔のものばかり百体も書いたから、現代の妖怪もカッコ良く、美しく描いていこうかと考えた。
絵は銀髪だが、本来はサラサラの黒髪である。
身長180cm以上。つまり背が高い女性の怪で、赤い衣装に身を包んでいる。
アクロバティックな動きで現れ、物理的に害をなす。現代の妖怪は、少年漫画の影響を受けてか、不条理に人を襲う上に殺傷能力の高い存在が多い。
長い爪、片手には自傷行為の痕がある。眼球がなく穴が開いたような眼窩、耳まで裂けた口をもつ。何か、誕生に関する過去への布石が感じられる。…映画「ナイトメアビフォアクリスマス」に似たようなシルエットの奴が居るが。

唐突だが、悪路王(あくろおう)とは、鎌倉時代の伝承に登場する陸奥国の人物。悪来王、悪毒王、阿久留王とも。部下や妖術を使って中央に抵抗したという。またバサラとは、南北朝時代の文化的流行をあらわす言葉で、身分を無視し、時の権威を嘲笑い、奢侈で派手な振る舞いを好む実力主義の美意識を言う。(どちらもWikipediaより)
悪路王とバサラと言う「反抗勢力」を示す音声が、時空を超えて融合し、「アクロバティックサラサラ」となり、社会に波風を立てるべく暗躍しているのか。など駄洒落で勝手に妄想して楽しんでいる。